まえがき
思い切ってブログを始めたのに報告時にSCP-1047-J 釣り Noneしかないんじゃ寂しすぎるやろと。というわけで、一番最新の動画の解説をしていきます。まあコメ欄には書いたんだけどね……。
特別収容プロトコル
SCP-6130の機能性は無期限に維持されます。毎年1回、地球外サイトに駐留している職員がSCP-6130を検査し、不正確な結果を出力し得る故障や欠陥が無いかを確認します。
どうやらSCP-6130はなにかの機械らしい。故障チェックが毎年1回でいいというのだからそうそう壊れたりしないんでしょう。しらんけど。そして「地球外」サイト。ちなみにクリアランス5以上が必要なので出力されるデータはO5並の偉い人しか見れないみたい。こわ。
説明
SCP-6130の正体は「アキヴァ放射線に関する情報を遠隔から記録するために設計された各種機器」でした~~~。いや~清々しいほどに何を言っているのか分からなかったので調べました。まずアキヴァ放射線ってのは戦術神学部門っていう財団の部門(これもなんじゃこりゃだが)が研究している概念で簡単に言えば神の源。人間の祈りのパワーのことらしい。
でもって信心深い人間からは正の電荷、無宗教な人からは負の電荷が観測できるんだと。それを利用して「来世」を調べてみよう!ってのがこのオブジェクトの目的ですね。
そして財団はこう考えました
「地球全体を移せれば全人類の来世が分かるんじゃね?」
ちなみに実際にこの作戦が実行に移されたところで説明は終わっています。
補遺
財団、やりました。宇宙から地球を観測することで人類の来世を測定することに成功!そのデータがこちらになります。
SCP-6130 結果 概要
5/DOTTクリアランスのみ
データは口語表現の下に 陽性/中性/陰性/その他 に分類されています
各宗教におけるそれらとの同等概念は記載されておらず、近似する出力結果に含まれています
SCP-6130データの分析は、人類に予測される来世の下記ステータスを、確実性 99.8% と結論付けています
天国
約 0.0000%
煉獄
約 0.0000%
その他
約 0.0000%
地獄
約 100.0000%
はい。人類の敗北です。
SCP-6130 地獄にて、我らは生きる Safe(旧Thaumiel)
と、考えたあなた。本当にそうでしょうか?人類には地獄行きの切符しか残されていないんでしょうか?
考察
そもそもがおかしいんです。戦術神学部門がまずわけわからんとか胡散臭いとかいうそういう話はまたの機会にしますが、オブジェクトクラスに注目してほしいんです。
オブジェクトクラス: Safe (旧 Thaumiel)
何でThaumielからSafeになったんでしょうか? 財団の未来に直接何の役にも立たないから?まさか。あくまで結果が出る機械としてThaumiel指定したんだからちゃんちゃらおかしいでしょう。ここで前に動画で紹介したSCP-4337を思い出してみましょう。
SCP-4337は三ツ月イニシアチブと連絡の取れるナイフです(簡単に言えば)。しかし、ある危険性を加味してThaumielからSafeに指定されました。何が言いたいかって言うとオブジェクトクラスの変更ってのは「思ってたんと違う」って時に起きるものなのです。
報告書ではこう記述されています
1991年にムハンマド・アル=タキ部門長に提示された後、SCP-6130の入力範囲を拡張するための改造を施すことが承認されました。このプロジェクトは1992年に (様々な懸念や神学的影響を受けて) 更なる資金投入が行われ、先行論文の仮定を裏付けるための科学的理論を伴なって1994年に完了しました。1995年、SCP-6130は衛星軌道上へと成功裏に打ち上げられ、地球全体を障害物無しに観測できる視点を確保しました。
先行論文というのはSCP-6130が来世を測定できるとかそんな感じの奴です。そして裏付けというのは確かな証拠に対して使う言葉です。つまり、地球を測定すれば、この装置が本当に正しいのか判断できるという風に解釈できます。もう分かりますよね。
この来世は正しくなかったんです。
地球を測定して「100%地獄行き」というあり得ないデータが出た。だから財団は「思ってたんと違う」と判断してSafe指定にしたのではないでしょうか。
財団の来世は、地獄ではない。
ライセンス
題名 SCP-6130 地獄にて、我らは生きる
著者 Yossipossi
URL http://scp-jp.wikidot.com/scp-6130
CC BY-SA 3.0
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